住宅メーカーのチラシやパンフレットに出ている「坪単価」ついて、どういうものなのか教えてください。
坪単価は建築工事費を延面積で割り、1坪(畳2枚分、1.82m×1.82m=3.3㎡)当たりの金額に換算したものです。予算を出す時や予算が決まった時に、どの位の広さが建てられるのかの目安となります。例えば坪単価50万円で30坪の家を建てれば、予算は1500万円、予算2000万円で坪単価50万円なら40坪の家が建てられることになります。おおまかな計算に都合が良いので良く使われます。
しかし、ここで注意しなければならないのは、坪単価算出の元になる建築工事費と延面積にはどの範囲まで含まれているのかは、各メーカーによって違いがあるということです。
塀や門扉、カーポートなどの外構工事、野外給排水工事等、建物の外回りの工事は工事費に含まれないことが一般的で、照明器具やシステムキッチンも含まれないケースもあります。
床面積には2階のバルコニーも含めて計算していない場合もあります。
会社が違えば同じ坪単価でも内容には差があります。
坪単価が安くても好みの仕上げや希望する設備の追加で大幅なコストアップにつながることもあり、「坪単価が安い=総工事費が安い」とは一概に言えないのです。
坪単価のからくりを踏まえ、建築工事費にはどこまでが含まれ、どのような仕上げや構造、設備になっているのか、床面積にはどこまで算入しているのかなどの内容を確認した上で予算検討の参考にしましょう。
『月刊ぷらざ2001年5月号掲載』回答:松本金弥(JIA会員)
6 月 13, 2005 カテゴリー: 家づくり全般 | Permalink
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